淡水河系の基隆河は、北台湾の発展過程で重要な役割を果たしました。水を取り入れて灌漑に使用したり、水路輸送に利用したりしたほかにも、初期の住民が艋舺と葛瑪蘭間を行き来するための淡蘭古道システムの一部は基隆河付近の山道に沿っていました。その後、ゴールドラッシュや石炭産業の隆盛に伴い、台湾が近代化の過程に入る中で、初めての鉄道輸送線も基隆河の河岸に沿って建設され、最後には山岳を貫通して基隆や宜蘭へと通じました。

この旅程は松山駅近くの饒河街を出発し、基隆河の錫口埠頭に進みます。ここから川沿いのサイクリングロードに沿って上流に向かい、かつて基隆河の運輸によって繁栄を遂げた汐止に到達し、汐止老街を訪れます。その後、サイクリングロードを続け、新北市と基隆市を結ぶ台鉄五堵旧トンネルを経て、サイクリングロードを離れ七堵市街に到着し、駅付近で地元の美食を楽しみます。そして川岸と鉄道路沿いの道を利用して、かつて鉱業で一時的に繁栄した瑞芳に到達し、老街を漫遊して一日目の行程を完了します。

二日目は瑞芳から出発し、旧鉄道を改修した瑞猴サイクリングロードを進み、「猴硐旧トンネル群」を経て、かつて石炭生産で盛況を極めた猴硐に到達し、ここで猴硐猫村や鉱業遺跡を訪れます。その後、三貂嶺トンネルサイクリングロードを利用して山岳を抜け、牡丹を経由して淡蘭古道の重要な関所であった双溪に到達します。

ゆっくりと老街を歩きながら、先人が残した遺跡を訪ね、小さな町のかつての栄華を偲んだ後、台2丙線を経て福隆に向かい、旧草嶺環状線サイクリングロードに入り、三貂角の山と海を優雅に一周し、最後に台鉄福隆駅で黄金山海線の旅を締めくくります。